栄養素

タンパク質とアミノ酸の違いとは?~語源と一緒に~

こんな人に読んでほしい

・タンパク質とアミノ酸って違うの?
・タンパク質とアミノ酸って関係あるの?

タンパク質とアミノ酸って名前似てないから関係ないでしょ?
タンパク質はタンパク質でアミノ酸はアミノ酸だよ!簡単じゃん!

こんなふうにタンパク質とアミノ酸の間を強行突破しようとしてる人はいませんか?

確かにタンパク質はタンパク質ですし、アミノ酸はアミノ酸です…
名前も似てないし、関係なさそうです…



実は!タンパク質とアミノ酸は関係ないどころか、タンパク質の正体はアミノ酸です。

この衝撃の事実を受け止めて、まずは簡単な答えから

答え
タンパク質はアミノ酸(アミノ
基を持つカルボン)がつながってできたもの

それでは解説していきます。

タンパク質とは

タンパク質は身体の中で色んな働きをする塊です。この塊は形、大きさなど様々あり、身体の中には10万種類以上あると言われています。そんな膨大な種類があるタンパク質はわずか20種類の「何か」で構成されています。

その「何か」の正体が「アミノ酸」です。

アミノ酸とは

アミノ酸とは「アミノ基を持つカルボン」です。

名前の由来を知れば、より一層理解が深まります。では早速、アミノ基、カルボン酸それぞれを見ていきましょう。

アミノ基とは

「アミノ基」という名前は「アンモニア」が由来になっています。言われてみれば、名前が少し似てますね。アンモニアはNH3です。ここからHがひとつ外れてNH2になったもの、それがアミノ基です。アミノ酸という名前は「アンモニア」が少しずつ変化したものと覚えておきましょう。

※正しくはアンモニア→アミン→アミノ基

カルボン酸とは

「カルボン酸」は「カルボキシ基」を持つ化合物のことを言います。カルボン酸はカルボキシという名前が変化したと覚えれば良さそうです。更に「カルボキシ基」の名前の由来が分かれば、完璧ですね。

カルボキシ基とは

カルボキシ基という名前はカーボン(炭素)が由来である「カルボニル基」、ハイドロゲン(水素)、オキシゲン(酸素)が由来である「ヒドロキシ基」の2つが組み合わさった名前です。下線部の「カルボ」と「キシ」を合わせたら見事に「カルボキシ」になりますね。

カルボニル基とは

まずは「カルボニル基」から説明します。
カルボニルは英語でcarbonylと書きます。分解するとcarbon(炭素)と「yl」になります。つまり、炭素という意味のcarbonが変形したものと覚えておきましょう。

※一説によるとカルボニル基(CO)はHが外れたことを示す「yl」と、炭酸(carbonic acid)の組み合わせらしいです。

ヒドロキシ基とは

次は「ヒドロキシ基」です。
ヒドロキシ基は化学式でOH。つまり酸素と水素で出来ています。名前も水素≒ハイドロゲン(hydrogen)と酸素≒オキシゲン(oxygen)を組み合わせたヒドロキシ(hydroxy)となります。

まとめ

タンパク質 ≒ アミノ酸がつながったもの

アミノ酸 ≒ アミノ基+カルボン

アミノ基 ≒ アンモニア→アミン→アミノ基

カルボン酸 ≒ カルボキシ基を含む化合物

カルボキシ基 ≒ カルボニル基×ヒドロキシ

カルボニル(carbonyl)基 ≒ 炭素(carbon)+ yl(命名法による)

ヒドロキシ(hydroxy)基 ≒ 水素(hydrogen)×酸素(oxygen)

今回は名前を中心にタンパク質とアミノ酸の違いを解説しました。
ただ、暗記するよりも語源から理解したほうがしっくり来ますよね!

タンパク質の名前の由来も知りたい方はこのページの最後に貼ってある記事をご覧下さい(*^^*)


ではっ˙ᴥ˙ 🐾

参考文献
https://www.tohou.ac.jp/sci/chem/column/amino_acids/amino_acids_2.html
http://nomenclator.la.coocan.jp/chem/text/additive.htmhttps://www2.meijou.ac.jp/~tnagata/education/ochem1r/2019/ochem1r_03.pdf
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye001.html
https://humans-in-space.jaxa.jp/protein/public/about/what.html#ctop
Wikipedia(protein,amino acid,amine,etc)





タンパク質の語源
タイトルとURLをコピーしました